法事について
亡き人に再び出会う、亡き人を案ずる私が亡き人に案ぜられている
浄土真宗は阿弥陀仏におすがりし、浄土にまいらせていただく教えです。
なぜならば、阿弥陀仏こそがどんな人でも救うことを誓い願われた方だからです。
私たちが願い救っていただくのではありません。阿弥陀仏に救いたい、救われてほしいと願われているのが私たちです。
同じように、亡き人もまた私たちを願っていてくださる。あなたの大切な人はあなたを大切に想っているのです。
一方からただお参りするのではありません。亡き人と再び出会う、それがご法事です。
年忌法要(ねんきほうよう)
一般に法事といえば、年忌法要です。
年に一度の故人様が亡くなられたお日にちを祥月命日といいます。
亡くなられて1年後の祥月命日に行うのが1周忌、2年後に行うのが3回忌となります。
回忌は数えでしますから丸2年が3回忌、丸6年が7回忌となります。
2021年版 | 往生年 |
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一周忌 | 2020年(令和2年) |
三回忌 | 2019年(平成31/令和元年) |
七回忌 | 2015年(平成27年) |
十三回忌 | 2009年(平成21年) |
十七回忌 | 2005年(平成17年) |
二十五回忌 | 1997年(平成9年) |
三十三回忌 | 1989年(昭和64/平成元年) |
五十回忌 | 1972年(昭和47年) |
月忌参り
毎月の命日にお参りする法要です。
基本的に、ご自宅のお仏壇にお参りに上がります。
読経の時間は10分程です。特別な準備もいりませんし、お一人でも構いません。
お布施などもほんのお気持ちで充分です。
月に一度、亡き方と向き合う時間を創りませんか。
お盆・お彼岸参り
お盆は、盂蘭盆経というお釈迦様のお弟子モクレンさんのお話を縁起としたお参りです。
お彼岸は、彼の岸、向こうの岸すなわちお浄土です。お浄土に往かれた故人を偲び、自らも、またお浄土への道を歩もうとするお参りです。
お盆は7月13日~15日と8月13日~16日、またお彼岸は春分の日と秋分の日の前後三日間を含めた一週間の期間にご自宅のお仏壇にお参り上がります。また寺の本堂にて、お参りも随時受け付けております。
法事の基本知識とよくある質問
持ち物について
必ず「過去帳」,「御位牌」,「御軸」をお持ちください。
お花、お供え物や写真をお持ちいただければ、一緒にお供えいたします。
法事の後にお墓にお寄りになるのであれば、まずはお花などを読経の際に本堂にお供えし、読経の後にお下げして、お墓にお供えください。
法要を行う場所について
最近はお墓で、という方もいらっしゃいますが、本来、法要はご自宅のお内仏(仏壇)であるか、寺の本堂で行います。
なぜかというと、お墓というのはお遺骨という亡くなられた方が残されたとても大事な遺品が収めてあるところですが、亡くなられた方はお墓の下ではなく、阿弥陀さんと一緒にお浄土にいらっしゃるからです。
ですから、阿弥陀さんのおられるお内仏(仏壇)か寺の本堂でお参りするのが本来です。
とはいえ、皆様のお気持ちやご都合もありますので、決してお墓でお参りしてはいけないということではありません。
法要は命日かその前に行わなければいけないのでしょうか?
必ず命日であるかその前にしなければいけないということはありません。
あくまで遅くなって忘れてしまわないようにという戒めであり、命日と法要がずれても遅いよりは早いほうが失礼ではないだろうという思いからのことでしょう。
ですから、あくまで命日を基準としてその前後で都合の良い日に行えばいいと思います。
命日にあわせることも大事ですが、皆様がそろって心からお参りできる日であるということも大事なことです。
祖父の七回忌と祖母の三回忌が同じ年の七月と十月になります。合わせて一緒にしてもいいでしょうか?
一緒に法要をされる方は多くいます。
厳格に言えば別々にするべきでしょうが、皆様のご都合もあり、一緒にされるのも一つの有り方だと思います。
普段の生活の中に、
故人様と向き合う時間を創りませんか。